産業廃棄物処理業~ある会社の再建を目指して~

会社更生手続の申立がなされ、保全管理期間にあるA社(産業廃棄物処理業者【収集運搬・処分(中間処理)】)についての話です。

A社の保全管理人である弁護士のB先生からスポンサーとして支援を要請されている会社のC社長から、当事務所に依頼がありました。

C社長からの依頼の内容は、「A社の産業廃棄物処理業の許可の現状と今後の見込みについて詳しく知りたいので、A社に行って話を聞いてほしい」とのことでした。

今回の場合、許可が今後も継続される事が確認されてこそ再建の道が開かれるものであり、A社にとっても支援するスポンサーのC社長にとっても、許可の整備が大きなポイントの一つである事は間違いありませんでした。

私は、早速、A社に行って話を聞くことにしました。弁護士のB先生と3人の職員の方が応対してくださいました。

職員の方の説明によりますと、「施設の配置が変わってしまっているので変更届を提出する予定ですが、この届出が完了すると後は特に問題ありません」とのことでした。

しかし、この場合、産業廃棄物処分業の変更届のほかに処理施設変更許可申請が必要となり、環境影響調査も求められ、場合によっては建築基準法(第51条)が関わってくるかもしれません。

私はB先生にそう簡単にすすめられるものではない事を伝えました。最初は和やかだったB先生の表情も変わり、真剣なまなざしで私の話を聞いておられました。

私が更に詳しくお伝えしましたところ、B先生は理解くださいました。そして、「届出と申請とでは全く意味が違いますよ」とB先生が職員を正す場面もありましたが、すぐに対応するよう指示されました。

翌日、C社長にA社の許可の原状と今後について報告をしました。C社長からは、「更にA社の再建に向けて力になってほしい」との要請があり、また、B先生も私が関わる事を了承されました。

私は、許可申請についてA社の職員からの質問を受けるとともに、今後は行政との打ち合わせに同席する事になりました。

A社の職員の方々は、出来れば自分たちの手だけで会社を再建したいという思いが強く、後から関わってきた私対して、ためらいや抵抗そして不安をもっておられるように感じました。

そこで、私はA社の職員からの質問に一つ一つ丁寧にお答えし、許可取得に向けて確実に実践していくことで、職員の皆さんの信頼を得られるよう努めました。

結局、建築基準法(第51条)の問題は解決し、環境影響調査の結果については、処理工程の改善により、条例で定められた数値内に収めることができました。

私は、許可申請書が行政で受け付けられるのを確認し、その後は直接関わる事は無かったのですが、会社再建に向けて、行政書士として、わずかながらでも力になれたことを大変嬉しく思っています。

(2016.8/10)

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